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夫婦とお金の関係 〜 お金が招く、夫婦関係のトラブル 〜

夫婦とお金の関係 〜 お金が招く、夫婦関係のトラブル 〜

 

「お金の問題について、夫婦で話し合うことがタブーである」と言うカップルが少なくありません。

ある夫婦は、妻がお金を全て管理し、夫にお小遣いを渡していました。夫は妻にお小遣いの管理をされることが非常に苦痛であると感じていたものの、

 

妻から

「将来の貯金をしないといけない」

「あなたの稼ぎが少ないからやりくりが大変」

と言われて、夫は何も言い返せなくなり、妻との関係に不満を抱いたまま、何年も経っていました。

 

妻は妻で、

「夫は私のことが好きではない」

「夫は、私のことを避ける」

と夫婦関係に消極的な夫に不満がありました。

 

夫婦はお互いにコミュニケーションをしっかりと取れなくなっていきました。

 

不妊治療で子供をもうけてみたものの、夫婦の関係は修復されず、このままでは、子育てに支障が出るのではないかと考えたため、産後に夫婦でカウンセリングを受けに来られました。

 

話すうちに、夫の実家は共働きであり、お金の管理は父母がそれぞれ管理しあっている夫婦であることがわかってきました。

 

方や妻の方は、母親が専業主婦であり、「お金の管理は妻の役目」と言う常識があることがわかりました。

 

夫は、「自分の稼ぎが(妻の実家に比べて)少ない」と言う負い目から、妻の金銭管理を認めてしまっていましたが、本当は、自分が「お金を管理したい」と思っていました。

また、妻の浪費癖を知ってはいたものの、やはり自分の稼ぎへの劣等感から、何も言えなくなっていた様でした。

 

カウンセラーは、この夫婦のコミュニケーションの中核に、「お金」の問題があり、それは、夫の仕事に対する自信のなさや、妻の浪費癖からくるものであることを理解しました。

 

カウンセラーから見て夫は、仕事に対して真面目に取り組む姿勢があり、何年もしっかりと勤め上げてきた実績がありました。職場の人間からは信頼される人柄も持ち合わせ、その上で、お給料をきちんともらって、妻に渡していました。

 

この点をカウンセラーが二人の前で取り上げることで、妻は夫を尊敬することができる様になりました。

 

夫は、自分自身の仕事に対するプライドを取り戻し、妻の浪費癖を考えると、貯蓄家である自分の方が、金銭の管理に向いていると主張できる様になりました。

 

妻は、夫の実家の金銭管理法と、妻の実家とは違うことを認識することで、夫を前よりも理解することができました。また妻は、自分の浪費癖が明るみになる事を恐れていたことを自覚する様になりました。

 

妻が家庭の財布の全部を握り続けることが、結果的に夫婦の関係を悪くしていたことにも気付くことができました。

 

妻は金銭の管理を一部譲り、二人でお金の管理に対する良い形を作り上げたいと考える様になりました。

 

二人はこのことをきっかけに、夫婦のコミュニケーションが始まったと感じました。

 

お金というのは、時に夫婦関係でも扱うことは許されない「タブー」なものであることがあります。

そこには、浪費癖がバレる、稼ぎが少ないと思われる劣等感などが潜み、そのことが二人の関係をよそよそしくさせていることが少なくありません。

 

より良い夫婦になるために、この夫婦はお互いが自分自身の「恥、劣等感」と向き合い、互いに見せ合って分かち合うことができたことが、夫婦関係を復活させるキモとなりました。

 

新しい命のために、この夫婦は変わり、良いパートナーシップのもとで子育てに向かう事ができる様になりました。

 

妊産婦心理カウンセリング室は、あなたとあなたの夫婦の関係、家族の関係を応援します。

 

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